本作の真相 ・ 設定資料 [ 3 ]


本作の真相を設定資料を交えて公開しています
どうぞごゆっくりおたのしみください



※※ 注意 ※※

本ページは、「 本編のネタバレ 」を多く含みます。
本編ご視聴後の閲覧をおすすめいたします。







   ト ー リ ー 真 相


※本編に「世界の外」「世界の外の奴ら」というワードが出てきますが、
本作では、この「世界の外」の正体について言及はしていません。
ただ、今後の作品で触れていく可能性がありますので、もし本作に興味を持ってもらえたならば、
下で掲載していく本作の資料と共にその正体について考察して頂けたらとても嬉しいです。


~~以下、全てフィクションです~~


  地 球 の 創 造  ち き ゅ う の そ う ぞ う  ―――――――――――――――――――――――――――――――――


地球の創造神は、異界からやってきた2つの生命体。 " 彼 " と " 彼女 "
(この2つの生命体は、以下より「2対」「彼」「彼女」と呼称します)

暗闇の国(地球とは別の異界)で生まれた彼と彼女は、
「共に、色彩あふれる美しい世界で過ごすこと」を夢見て、その国を抜け出し、
新しい世界を創造しようする。

しかし、創造には「代償」が伴う。


  代 償  だ い し ょ う  ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


美しい世界を創造するための「代償」は、

" 彼 " は、色彩を見る目を捧げ、創造した地球上の生物の
輪廻転生(死の世界)の管理の責務を負うこと。


" 彼女 " は、世界の維持に欠かせない生物(生の世界)の創造に
その命を捧げることだった。


この代償は、彼らが創造しようとした地球よりも上位の存在
(地球を含めたあらゆる世界をとりまとめる宇宙の組織体)が定めた法則。
宇宙の下に存在する彼や彼女は、この法則に逆らうことはできない。

故に、この法則によれば、無から1を生み出すことは、犠牲無しでは有り得ず、
「共に、色彩あふれる美しい世界で過ごすこと」が彼と彼女の目的ならば、
美しい世界(地球)を創造した時点で、彼らが負う代償により、
その目的が潰えることになる。

目的のために、目的を失う行為に他ならず、彼は地球の創造を止めようするが、
彼女は2対の夢のために、彼の反対を押し切り、その身を捧げてしまう。





  地 球 の 理  ち き ゅ う の こ と わ り  ――――――――――――――――――――――――――――――――――――


" 彼 " と " 彼女 "が負った代償により、地球は創造される。
宇宙の法則と同様、地球自体にも理(ことわり)が課せられる。

一つ目は、地球すべての生物の総寿命は決まっていること。
現在では " X00X時間 " という定められた時を
2130年(ユズノが生きる時代)では
120億という人間とその他の生物(命あるものすべて)が共有している。

二つ目は、宇宙と同様、地球にも「並行世界」が存在し、
地球の生物にもあらゆる時の管理が必要であること。


この理の維持の為に、彼は「死の世界」、
彼女は「生の世界」に縛られ、お互いが一緒になることは不可能であり、
しかしながら、二人の負った代償がこの地球の均衡を保っている。


  彼 と 彼 女  か れ と か の じ ょ  ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


本作における " 彼 " と " 彼女 " は、地球の創造神。

地球とは別の世界で生まれた彼らは、「実体」というものが無い。
形を持たない、精神体という「生命体」。これが彼らの本来の姿。

彼と彼女が創造した地球上の生物は、
身体という実体に、精神体(魂)が入れられている。

生物は死後、それで終わりではなく、基本的には
また次の生物に生まれ変わり続ける。


この地球上の生物の輪廻のシステムに組み込まれたのが " 彼女 " であり、
生物の輪廻の管理が " 彼 " という位置づけになる。


    ひ と  ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


人は死後、「基本的には」また人の世で人生を送ることを繰り返す。
しかし、人だけでなく地球上のすべての生物は、もし何らかの事象により
地球の理(ことわり)に背くことあらば、
その生物の魂(精神、存在の証明)は消滅もあり得る。

神にその本質を認められた者は、次の転生を選ばずに死の世界にとどまり
「神の使い」となる者、神の傍へ仕える者もいる。


  宇 宙 の 組 織 体  う ち ゅ う の そ し き た い  ―――――――――――――――――――――――――――――――


人間よりも、生物よりも、地球を創った神(彼と彼女)よりも上位の存在。
その実態は不明。





  果 実 の 代 償  か じ つ の だ い し ょ う  ――――――――――――――――――――――――――――――――――





本作、第4章のタイトル。

アダムとイブのりんごの話がある。
神から禁じられていた「りんご(知恵の実)」を食べてしまったことで
神は怒り、アダムとイブは楽園から追放される。

なぜ、知恵の実を食べてはいけなかったのか。
おそらくは、アダムとイブが知恵(知識、善悪の判断)を持つことで感情が生まれ
彼らは「脳」ある集合体を形成し、その集団は
神にとっての脅威となり得るのではないか。
神はその脅威を排除するために、楽園追放を行った。(と、推測します。)
(※あくまで私個人の考えです)

本作は、上記の話をテーマにしています。
上記で言うところの神は、本作における「宇宙の組織体」(以下より組織体)
であり、アダムとイブは、「彼と彼女」。

★組織体にとって、彼と彼女(2対の生命体)の力は
地球のような世界一つ創れてしまうほどの強大な力を持っていて、
脅威だった。排除をしたかった。


そこで、組織体が思いついたのが「代償」というルール。
【ゼロから1を生み出すことには代償が伴う】と言う表面上は
もっともらしい法則。


組織体にとっては、地球を創る代償における、「色彩を見る目を捧げろ」、
「半身の命を捧げろ」などと言う物語のような内容は実際のところどうでもよく、
強大な力を持つ彼と彼女を未来永劫引き離すことが彼らの真の目的だった。



  追 放 者 の 誤 算  つ い ほ う し ゃ の ご さ ん  ―――――――――――――――――――――――――――――――


本作、エピローグのタイトル。

ユズノとイツキの間には、5人の子が生まれ、
ユズノとイツキは、お互い約50歳で、眠るように息を引き取る。

5人の子の内の一人は、「ナナセ」。残る4人は――?
本編はここで終わりとなる。

元・神様であるイツキと、" 彼女 " の生まれ変わりであるユズノの子供たちは、
人としての生を終えた後も、両親から受け継いだ力を引き継ぎ
その本質を認められ、天界へと昇る。
(現在~過去~未来を自由に行き来できるナナセの能力は、
両親から継いだ力)

「楽園追放」を行った宇宙の組織体(追放者)は、
世界の理で、ユズノと契約を交わした。

「イツキと共に生かしてやる代わりに
お前の寿命を代償とし、死後、転生をせずに二人とも消滅せよ」と。
余りに不当な条件をユズノに提示し、彼女はそれを受け入れる。

結果として、「追放者」の望みは叶ったわけだが
彼らは、この5人の子供たちが後々の脅威となることを
まだ知る由もなかった(誤算だった)。






  雨 宿 り 喫 茶 亭  あ ま や ど り き っ さ て い  ――――――――――――――――――――――――――――――――


【雨宿り喫茶亭】(喫茶:雨宿り亭)は、人が死んだ後に訪れる
死の世界に複数存在する喫茶店。
人々が生きる「生の世界」とは異なる空間にあり、
時間軸も同じようで違うらしい。

通常、この喫茶店には生の世界で命を終え、死んだ者だけが訪れる。
死者のための休憩所として、
また、生前 親しかった者同士が再会できるようにと
待合所としての役割も兼ねている。

イツキ、アスカ、ミホ、カエデは死者であり、「神様の使い」。
ユズノが生きる生の世界には、既に存在していない者達。
それぞれ訳あって転生を選ばずに、雨宿り亭にいる。

喫茶店で働くスタッフたちの考案により
命を終えた後「死の世界」へ進む人々になるべく心穏やかになってもらうよう
" 喫茶店 " という外観を採っているが、
その起源はどういった形であったかを知る者は少ない。

「生の世界」と「死の世界」……
この2つの世界はすべて " 神様 " の管理下、天界の管理下にある。

この喫茶店は最近、生の世界での死者の数の増加に伴い
店舗を増やしている。



  名 簿  め い ぼ  ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


雨宿り亭では、【来店名簿】に名前を書くことで【死者】と認識される。

イツキだけでなく勘のいいカエデは、ユズノがまだ死者ではなく
生死の境をさまよう者だと気づく。

イツキはユズノを死者だと認識させないようにするために、この名簿に
名前を書かせなかった。





  安 楽 死 制 度  ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


★ユズノが生きる世界は、2130年の日本。
(前作:「ルナティックの盤面」からつながっている社会です)


彼女の世界には、安楽死制度がある。

世間では「特異な病気」の発症率が高く(※後述)
特に若年層の短命化が社会問題となっている。
しかし、若者の死因のほとんどは、この病気によるものではなく、自ら死を求める
安楽死制度の実施者で占めている。

人の手による死が認められる一方で、
" 人工的な人の生成が合法化 " されている社会状況下にあり、
世界の人口増加に反し、人口減少に歯止めのかからない本国において、
この制度の廃止案は見送られ続けている。

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余談ですが、ユズノが生きる2130年の日本は、
「内閣府の人口統計」で計算したら、
大体、総人口が2400万人。(現在は約1億2500万人)

現在の東京が人口1400万人で、大阪が880万人くらいなので
両方を足したくらいの人しかいない計算になります。
都市部に人口が集中して、そこ以外は人がいなくなるらしい。
ユズノが生きる社会と言うのは、きっと壮絶です。


日経ビジネス記事URL:100年後の人類は海上生活? 将来有望な意外な会社
(別ウィンドウが開きます)


100年後は環境悪化を見越して「海上都市計画」もあるらしい。
暗い未来ばかりではないと思いますし、100年後をこの目で
見ることができないのはちょっと惜しい気もします。
本作の「転生」がファンタジーでなければ、もしかしたら可能かも
しれませんが……



  遺伝子操作・遺伝子医療  ―――――――――――――――――――――――――――――――


ユズノの世界では、人が生まれる前の遺伝子操作(医療)が
当たり前となっている。

遺伝子操作を行うことは、代償として若年で特異な病気の発症率が高くなり
短命となる傾向にある。
しかし、そのデメリットや
生まれ持った遺伝子に人の手を加える「タブー」があったとしても
現代の環境悪化に伴う身体の適応には
少なからず遺伝子操作を行うメリットもあるとされている。

何より、【安楽死制度】の開始により
長寿=幸せとは捉えられない社会構造が
思いのままの人間の体で人生を全うすること→遺伝子操作(医療)を
良しとする考えに拍車をかけている。

人口減少で、子供の数も希少となる中、一人の子供にお金をかける親が多く
現代の若年層のほとんどがこの遺伝子操作により生まれてきている。

この遺伝子操作は
容姿や能力を意のままにすることが可能。
しかし、高度なものほど(優秀な子を作ろうとすればするほど)
お金もかかり、病気発症のリスクも高まる。
高度な医療を受ける上で、貧富の差も存在する。

ユズノは、両親の意向で、遺伝子操作を全く受けず生まれ、
本来のまま育っている。

遺伝子操作が当たり前となった世の中において、
ユズノのような【本来のまま】でいる人間は
かなり目立つ存在となっていて、
学生間では、蔑みやいじめの対象に、社会では職業差別も起きている。


人が「人たらしめる」こととは一体何なのか、
誰かの思い通りに作られた人をはたして人と呼べるのか……
深刻な社会問題になっている。









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